『薬屋のひとりごと』第28話―玻璃の鏡と仙人の子の密室の謎

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この記事を読むとわかること

  • 異国の特使が献上した玻璃の鏡に隠された秘密
  • 密室で妊娠した妹の謎と、その驚くべき真相
  • 50年前の“月の精”をめぐる陰謀と国を揺るがす事件の始まり

異国の特使が献上した、玻璃(はり)製の大きな鏡。めったに手に入らない貴重品に、翡翠宮の上級妃たちは歓喜した。しかし、猫猫はその裏に潜む意図に気がかりを覚える。

そんな中、高順から持ち掛けられたのは奇妙な相談だった。「ある良家の姉妹のうち、妹が仙人の子を身ごもった」というのだ。外部との接触が不可能なはずの密室で、なぜそんなことが起こったのか?猫猫は冷静に事の真相を探り始める。

一方、壬氏の前には特使が現れ、「50年前に祖父が見た月の精に会いたい」と無理難題を持ちかける。宮廷に渦巻く陰謀と、不可能に思える謎――それらが次第に繋がり、国をも巻き込む一大事件へと発展していく。

『薬屋のひとりごと』第28話まとめ――鏡に映る真実と陰謀

翡翠宮に届けられたのは、異国の特使からの献上品である玻璃(はり)製の大きな鏡だった。

玻璃とは、いわゆるガラスのこと。高度な技術を必要とするため、国内では極めて貴重な品とされている。その鏡が、後宮の上級妃たちのもとに献上されたのだ。

輝くような美しさを誇るその鏡に、妃たちは歓声を上げた。特に、美を競う後宮においては、より鮮明に自身を映し出す鏡は強い魅力を持っている。しかし、猫猫はこの献上品に違和感を抱いた

翡翠宮に献上された貴重な鏡

特使が運んできた玻璃の鏡は、驚くほど澄んだ反射を持ち、金の縁取りが施されていた。その美しさは、まるで湖の水面のようだった。

しかし、翡翠宮に贈られたのは同じような鏡が四枚。それぞれの妃に一枚ずつ届けられたというのが、猫猫には気にかかった。

高価な品を贈ること自体は珍しくないが、鏡という品物には別の意味がある。後宮の妃たちは「皇帝の姿を映す存在」とも言われる。ならば、この贈り物は何を暗示しているのか。

上級妃たちの興奮と、猫猫の不安

「こんなに美しい鏡、見たことがないわ」

「私の姿が今までよりも鮮明に映るわね」

上級妃たちは口々に歓声を上げた。特に、美に対して敏感な玉葉妃や梨花妃は、この鏡を大変気に入ったようだった。

しかし、猫猫は静かにそれを観察していた。そして、あることに気づいた。鏡の縁の装飾に、微細な模様が彫られているのだ。

猫猫はこっそりと鏡の表面を指でなぞりながら考えた。「この装飾……まさか、何かの暗号では?」

特使の目的と宮中の緊張感

特使がこの鏡を献上した目的は何か?ただの贈り物にしては、不可解な点が多すぎる。

そして、壬氏のもとには別の報告が届いていた。異国の特使が「50年前に祖父が見た月の精に会いたい」と、奇妙な要求をしてきたのだ。

「月の精……?」壬氏は呆れたように呟く。「祖父が見た幻に、どうやって会えというのか……」

この奇妙な献上品と不可解な要求――猫猫と壬氏は、それらの背後にある意図を探ることになる。そして、やがてこの鏡が、後宮に暗雲を呼び込む鍵となるのだった。

仙人の子を宿した妹――密室で起きた奇妙な出来事

高順が持ち込んだ相談は、にわかには信じがたいものだった。

「ある良家の娘二人のうち、妹が仙人の子を身ごもった、という話なのだ」

「仙人の子?」猫猫は思わず眉をひそめた。

彼女たちは厳格な監視下に置かれ、外部との接触は不可能だったはずだ。それなのに、なぜ妹は身ごもったのか。

「つまり……密室で起こった妊娠事件、ということですね?」

厳重な監視下にあった姉妹

問題の姉妹は、良家の娘として慎重に育てられていた。

特に妹は容姿端麗で、将来は高貴な縁談が約束されていた。そのため、一族の名誉を守るため、外部との接触は徹底的に制限されていた

屋敷の敷地は高い塀に囲まれ、使用人ですら慎重に選ばれた者だけが出入りを許された。もちろん、男性の姿など一切ない。

それにもかかわらず、妹は身ごもってしまったのだ。

「幽霊でも相手にしたのでしょうか?」猫猫は皮肉を込めて呟いた。

外部と接触不可能なはずの密室

屋敷の構造を調べたところ、さらに不可解な点が浮かび上がった。

妹の部屋は、家の中でも最も奥に位置し、窓は鉄格子付き。寝室に続く廊下には、常に侍女が控えていた。

扉を開けるには、母親と家令が持つ特別な鍵が必要であり、勝手に部屋を出ることは不可能だった。

猫猫は腕を組みながら考えた。「それなのに妊娠?……ふむ、面白い」

彼女は部屋をくまなく調べると、ある一点に目を留めた。

猫猫が見抜いた「あるもの」とは?

猫猫の視線が止まったのは、部屋の一角に設置された大きな鏡だった。

「この鏡、最近置かれたものですね?」

侍女がうなずく。「ええ、異国の商人から手に入れた珍しい玻璃の鏡でございます」

「なるほど……」猫猫は鏡をじっと見つめた。

鏡の裏側を確認すると、そこには不審な細工が施されていた。猫猫は指先でそっと叩いてみる。すると――

「……空洞の音がする?」

猫猫は口元に笑みを浮かべた。「どうやら、この鏡が謎を解く鍵のようですね」

密室での妊娠事件、仙人の子と呼ばれた謎の存在――その答えは、この玻璃の鏡の中に隠されていた。

50年前の月の精――特使の奇妙な要求

異国の特使は、奇妙な要求を壬氏に突きつけた。

「50年前に、我が祖父がこの宮で見た“月の精”に会わせてほしいのです」

その言葉に、壬氏は表情を変えずに答えた。「……それは、何者のことを指しているのです?」

「それは私にも分かりません。しかし、祖父が日記にこう記していたのです。『月の光のごとき美しきものを見た』と」

この宮にいたという“月の精”とは一体誰なのか? そして、なぜ特使は今になって会いたいと願うのか?

壬氏のもとに届けられた不可解な依頼

特使の申し出に、壬氏は即答を避けた。

「記録を調べる必要がありますね」と穏やかに答えながらも、内心では困惑していた。

50年前といえば、先帝の時代。記録が残っていたとしても、当時のことを知る者はほとんどいない。

「そもそも、“月の精”とは人なのか? それとも……何か別の存在なのか?

壬氏は特使の意図を探るべく、宮中の古い記録を洗い始めた。

祖父が見た「月の精」の正体とは?

宮廷の古文書を調べた結果、50年前に特使の祖父が宮を訪れていた記録が見つかった。

しかし、その中に“月の精”と呼べる存在は記されていなかった。

ただ、同時期にある「異国の姫君が宮に滞在していた」という記録が残っていた。

「異国の姫君……もしや、その人物こそが“月の精”と呼ばれたのでは?」

壬氏は猫猫に問いかけた。

猫猫は考え込んだ後、ふと呟いた。「……あるいは、本当に“月の精”だったのかもしれませんね」

「ほう?」壬氏は興味を示した。

「月光を受けると、ある物質が輝くことがあります。例えば、ある種の鉱石や……あるいは、特定の薬品など」

「つまり、“月の精”とは……」

「単なる人間ではなく、何らかの特殊な要素を持つ存在だった可能性がある、ということです」

特使の背後にある更なる陰謀

「しかし……この話は単なる昔話では終わりません」

壬氏は静かに呟いた。

特使は単に祖父の思い出を追っているわけではない。彼の目的は別にあるはずだ。

「彼らはなぜ、今になって‘月の精’を探そうとしているのか?」

猫猫はふと、翡翠宮に献上された玻璃の鏡を思い出した。

「もしかすると、鏡と“月の精”の話には、何か関係があるのかもしれません

特使の訪問、謎めいた要求、後宮に届けられた鏡……点と点が徐々に繋がり始めていた。

鏡、密室、月の精――繋がり始める謎

翡翠宮に届けられた玻璃の鏡、密室で起こった妊娠事件、そして異国の特使が求めた“月の精”。

これらの一見無関係に思える出来事が、少しずつ繋がり始めていた。

「何かが見え隠れしている……」

猫猫は、宮廷内に張り巡らされた陰謀の糸を慎重にたぐり寄せていった。

猫猫の推理が導き出す答え

猫猫は、密室で妊娠した妹の部屋にあった玻璃の鏡を詳しく調べていた。

すると、その鏡は普通のものではなく、特定の角度から見ると外部の映像を映し出す仕組みになっていたのだ。

「これは……覗き窓の役割を果たしている?」

鏡の裏に仕込まれた細工により、まるで壁の向こうを透かして見るように、部屋の内部が監視できるようになっていた。

「つまり、この鏡を通じて外部と何らかの交信が行われていた……?」

猫猫の脳裏に、特使が持ち込んだ“月の精”の話がよぎる。

「まさか……この鏡が“月の精”を探し出すための道具だったのでは?」

翡翠宮を揺るがす新たな危機

翡翠宮の妃たちに献上された鏡も、よく調べると密室の鏡と同じような細工が施されていた。

「ということは……この鏡は、単なる贈り物ではなく、何者かが後宮を監視するために仕掛けたもの?」

猫猫は背筋が冷えるのを感じた。

誰が、何のために? そして、それを知った時、宮廷はどう動くのか?

壬氏もまた、特使の狙いに気づき始めていた。

やがて国をも巻き込む大事件へ

「つまり、こういうことだな」

壬氏は冷静に状況を整理した。

「特使は“月の精”を探しているが、その正体はおそらく異国の姫君。そして、その手がかりとなるのが玻璃の鏡……」

「密室での妊娠事件も、もしかすると……」

「つまり、これはただの個人的な事件ではなく、国際的な陰謀の一端なのかもしれない、ということです」

猫猫の言葉に、壬氏は目を細めた。

「なるほど……これは面倒なことになりそうだな」

この事件は、やがて宮廷内の問題を超え、国を巻き込む大きな争いへと発展していくのだった。

『薬屋のひとりごと』第28話まとめ――鏡に映る真実と陰謀

異国の特使が翡翠宮に献上した玻璃の鏡

密室で妊娠した妹。

そして、50年前の“月の精”を求める特使の不可解な要求。

これらの出来事は、それぞれ別の事件に見えながら、実は一つの大きな陰謀へと繋がっていた。

玻璃の鏡の裏に隠された策略

献上された鏡は、単なる贈り物ではなく後宮を監視するための道具だった。

それは密室に置かれていた鏡と同じく、特定の角度から外部の映像を映し出す仕組みが施されていたのだ。

「つまり、特使たちは後宮の様子を探っていた……それも、“月の精”と呼ばれる人物を見つけるために」

猫猫の推理によって、鏡の正体が明らかになった。

密室の謎を解く鍵とは?

密室で妊娠した妹の事件も、鏡と無関係ではなかった。

外部と接触ができないはずの彼女の部屋には、異国の商人から購入した玻璃の鏡があった。

その鏡は、細工によって外部の誰かと意思疎通が可能な構造になっていたのだ。

「つまり、鏡を使って誰かが妹に接触していた可能性が高いということです」

果たして、その相手は誰なのか?

猫猫は、妹の妊娠と“月の精”を探す特使の動きが、何らかの形で結びついているのではないかと考えた。

宮廷に広がる暗雲の行方

「後宮に献上された鏡が監視のための道具で、特使が求める‘月の精’と関連しているのだとしたら……」

「これは単なる個人的な事件ではなく、国を揺るがす陰謀になり得る」

壬氏もまた、特使の目的が単なる懐古ではなく、宮廷に対する何らかの干渉を狙っている可能性を感じ始めていた。

「もしも“月の精”が実在し、その存在がこの国にとって脅威となるものなら……」

「後宮に限らず、国全体が巻き込まれる騒動に発展する可能性もある」

猫猫と壬氏は、さらなる調査を進める決意を固めた。

鏡に映るのは、美しい姿だけではない。

そこに隠された策略と、深まる陰謀の影――猫猫の新たな謎解きが、今まさに始まろうとしていた。

この記事のまとめ

  • 異国の特使が翡翠宮に玻璃の鏡を献上
  • 猫猫はその鏡に隠された細工に疑念を抱く
  • 良家の妹が密室で妊娠するという不可解な事件が発生
  • 特使は50年前の“月の精”に会いたいと要求
  • 猫猫は鏡の仕掛けを暴き、陰謀の存在を突き止める
  • 事件は後宮だけでなく、国をも巻き込む可能性が浮上

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